

7:40ホテルの方たち総出でお見送りして貰い,専用バスで出発。今回の旅は,座席が毎朝指定されていた。地図にあるように,蔵王温泉から蔵王お釜まで,エコーライン,ハイラインを通って1時間程で到着。

蔵王エコーラインは冬期間11月~4月は閉鎖される。この10月26日も凍結通行止めになって午前10時で解除になったとか・・・。エコーラインから分岐して山頂まで行く蔵王ハイラインは2.5kmの山岳観光道路。蔵王連峰は奥羽山脈の一部に属し,花口岩むき出しの山々で,山形県と宮城県の県境にある。蔵王のお釜の湖の水は強い酸性のため,生物は生息していない。水温は表面から10数メートルの深度で摂氏2度まで下がり,その深度を増すと温度が高くなるという特殊双温水層となっており,世界でも例のない湖だそうだ。また,天候や太陽の光の射し方により湖の色が変わるため別名『五色沼』とも呼ばれている。折角,見に行こうと思ってもガスが立ちこめ曇って,中々見えないことが多いそうだ。
蔵王レストハウスの駐車場でバスを下車。猛烈な風と霧(ガス)ですごく寒かった。帽子や傘は吹き飛ばされるので,上着(防風用)のフードを被っていた。展望台から,辺りは勿論,お釜も全然見えなくてすごく残念だった。早々にレストハウスに入ってストーブで温まった。


お天気だと,右の写真のように見えるのだが・・・



蔵王の山を下りて,東北中央自動車道を走って2時間程で山寺(宝珠山立石寺・山形県)に到着。バスは,土産物店に駐車し,専門ガイドに付いて登山した。すごく沢山のお参りの人で賑わっていた。まずは,山寺の地図から。

山寺は,宝珠山立石寺といい,860年清和天皇の勅願のよって慈覚大師が開いた天台宗の山。登山口から階段を上がると,正面に国指定重要文化財の根本中堂がある。1356年初代山形城主・斯波兼頼が再建した,入母屋造・5間4面の建物で、ブナ材の建築物では日本最古といわれ,天台宗仏教道場の形式がよく保存されている。堂内には,慈覚大師作と伝える木造薬師如来坐像が安置され,伝教大師が比叡山に灯した灯を立石寺に分けたものを,織田信長の焼打で延暦寺を再建した時には逆に立石寺から分けたという,不滅の法灯を拝することができる。そこには木彫りの布袋さんがあり,みんな撫でていた。悪い所が良くなるとか,金運が良くなるとか・・・。


芭蕉句碑と清和天皇御宝塔で,閑さや岩にしみ入る蝉の声・・・1689年奥の細道をたどり,現在の7月13日に山寺を訪れた松尾芭蕉の句で,門人たちが1653年に建てた句碑。奥に見える宝塔は,山寺を勅願寺とした清和天皇の供養塔で,当山では最も古い石塔。日枝神社は,5月17日に山寺山王祭が行われる所。右側の大きな碑は,この地に行幸された大正天皇と,貞明皇后の記念碑がある。後方の大銀杏は,山形市で一番太いという天然記念物で,慈覚大師お手植と伝えられ,1000年を超える樹齢というその下には,高浜虚子・年尾の親子句碑が立っている。


芭蕉と弟子河合曽良像曽良は松尾芭蕉の弟子で,「奥の細道」の旅にも同行した,江戸時代の俳人。

左下の写真の右側のお堂は常行念仏堂で,参詣者も自由に修行ができるように,準備されている。左の堂は鐘楼で,除夜の招福の鐘として知られる。右下の写真は,鎌倉時代の建立と言われる山門で,開山堂などへの登山口で,大仏殿のある奥之院までの石段は800段を超える。


姥堂の本尊は奪衣婆の石像。ここから下は地獄,ここから上が極楽という浄土口で,そばの岩清水で心身を清め,新しい着物に着かえて極楽の登り,古い衣服は堂内の奪衣婆に奉納する。一つ一つの石段を登ることによって,欲望や汚れを消滅させ,<明るく正しい人間になろうというもの。中に,怖い顔した姥の石像が2,3体祀られていた。

途中,四寸道という階段道があった。お山の自然にそって作られたこの参道は,昔からの修行者の道。一番狭い所は約14センチの四寸道で,開山・慈覚大師の足跡をふんで私たちの先祖も子孫も登るところから,親子道とも子孫道とも言われる。左上にそびえる百丈岩の上に,納経堂や開山堂,展望随一の五大堂が立っている



せみ塚,閑さや岩にしみ入る蝉の声芭蕉翁の句をしたためた短冊をこの地に埋めて,石の塚を建てたもの。弥陀洞,長い歳月の雨風が直立した岩をけずり,阿弥陀如来の姿を作り出した。1丈6尺(約4.8m)の姿から丈六の阿弥陀ともいい,仏のお姿に見える人には,幸福が訪れるという。木の卒塔婆ではなく,岩塔婆が沢山彫られていた。


仁王門,1848年に再建されたけやき材の優美な門で,左右に安置された仁王尊像は,運慶の弟子たちの作といわれ邪心をもつ人は登ってはいけないと,睨みつけている。右下の写真は弥陀洞から眺めた仁王門。山内支院,江戸時代までは,12の塔中支院があり,多くの僧が修行に励んでいた。現在は,性相院,金乗院・中性院・華蔵院の4つの院が,その面影を残している。写真は,性相院で,背後は胎内堂。


奥の院と大仏殿まで行かず,開山堂と納経堂の方へ行った。立石寺を開いた慈覚大師のお堂で,大師の木造の尊像が安置されており,朝夕,食飯と香が供えられている。


開山堂の右の階段を上がり,五大堂に行った。五大明王を祀って天下泰平を祈る道場で,山寺随一の展望台。ここまでの階段の数が1,015段で往復すると,2,030段だそうだ。そこからの眺めはすごく良くて,眼下に瀬戸内寂聴さんの庵(右)があった。


山寺から下山し,土産物店で,昼食を食べ,売店でサクランボのソフトクリームを食べた。昨夜も膳先についていた「芋煮」が今回も付いていた。芋煮フェスティバルという催しがあるそうだ。

12:50に山寺を後にして,山形北IC,松尾八幡平ICを通り,18:15に安比高原温泉のホテルに到着。岩手県にある日本有数のオールシーズンリゾート地。これからはスキーシーズンになる。
スキー客が泊る大きなホテルで,夕食はバイキングだった。こちらの方が何となく嗜好に合っている感じ。ビールは安比高原の地ビールを飲んだが,クリーミーですごく美味しかった。


山寺から5時間以上,バスに乗っていたので,下車してからもバスに乗ってる感じがした。安比温泉の泉質は,単純温泉(低張性弱アルカリ性温泉)で疲労回復・筋肉痛・婦人病等の効用があるそうだ。露天風呂に入ろうと思ったが,外に出ると,風がすごく強く,寒いので入らなかった。大浴場に入って温まって就寝した。

スポンサーサイト
トラックバック(0) |
yasumama みちのくの旅ですね~。なかなかの強行軍のようにお見受けいたしました。
健脚のY・Nさんだからこそ 余裕の旅でもありましたね。6時起床なんて ちょっと 最近は出来ません。丈六の阿弥陀・・いかがでしたか。仏様のお姿にみえましたか・・・オフコース???ですよね。

五大堂の石段 往復 2030段制覇なさったのですね~。皆が行けば やれやれと思いながらいけるから不思議です。

結弦選手 いよいよです。昨日は残念だったので 今日はうまくゆきますように・・・。

yasumamaさんへ
K.N


